FCLの団交拒否は不当労働行為
長野県労働委員会,親会社FCLの使用者責任を認める

  記者会見を終え勝利目命令を喜ぶ組合員・弁護団・支援の仲間(10/13)


   長野県労働委員会は10月13日、「FCLは親会社としての使用者責任があり団体交渉に応じる義務がある」「高見沢電機は誠意を持って団体交渉を行うこと」と組合の主張を全面的に認める画期的救済命令を下しました。
これは、富士通が高見沢電機解体と組合つぶしを狙って2001年11月持ち株会社富士通コンポーネント(FCL)を設立し、高見沢の基幹部門である管理・営業・技術開発部門を営業譲渡したことで、高見沢電機の存続発展が厳しくなったとして組合が「富士通・FCL・高見沢電機の三社は共同の使用者責任がある」「雇用不安の解消と将来展望を明らかにすること」を長野県労働委員会に救済申し立てしていたものです。
  この命令は持ち株会社に団交応諾義務を認め親子・孫会社に対しても使用者責任を認めた活気的な命令です。
労働委員会の判断要旨
高見沢電機の不誠実な団交対応について FCL設立で高見沢の事業計画や経営計画が単独では立てられない状況下で必要に応じてFCLと連携して組合に十分説明すべきであった。
しかし四・一四提案に固執し組合員を長期間、雇用の継続に不安を抱かせ、解決の具体的行動を取らなかった会社の態度は不誠実であり不当労働行為。
FCLの使用者責任について 資本、役員、経営施策の展開等からみてFCLは高見沢の経営を支配する立場にあり、高見沢が経営計画・事業計画を策定するためにFCLの承認が必要であったと判断できる。したがってFCLは団体交渉に応じる義務があり拒否したことは不当労働行為。
富士通の使用者責任について 孫会社(高見沢)の団交で子会社(FCL)に解決能力がない場合、その親会社である富士通に団交応諾義務が生じる。


富士通コンポーネント及び高見沢電機は
   団体交渉に応じて争議を1日も早く解決せよ

              ― 全面勝利命令にあたっての声明 ―


1、長野県労働委員会は本日、持株会社富士通コンポーネント(FCL)及び高見澤電機に対して、「株式会社高見澤電機製作所信州工場の経営計画・事業計画及び労働者の雇用の確保と労働条件の維持・向上のための方策について、」「誠実に団体交渉に応じなければならない。」との画期的な命令を下しました。
 また、命令は、両社に謝罪文の手交についても命じています。

2、本命令は、その理由として、「FCLグループの一体経営の中で、高見澤とFCLの取引形態や高見澤が営業部門を持たないなどの事情から、現時点においても高見澤が単独で経営計画・事業計画を策定できないのは明らかであり、申立人の請求内容を満足させるためには、高見澤が必要に応じてFCLと連携するなどして誠実な団体交渉を行うとともに、高見澤が誠実な団体交渉を行い得ない場合には、FCLが申立人と誠実に団体交渉を行う必要があるものと思料される。」としています。

3、富士通はこの間、持株会社FCLを設立し、富士通とFCLは、高見澤電機から膨大な資産を吸い上げてきました。
他方、労働者に対しては02年以降4年連続で賃上げを拒否し、03年夏季以降5期連続で一時金の支払いも拒否しています。
3月31日の県労委命令では、「富士通に団体交渉応諾義務を認めないとすると、申立人に基盤的労働条件に関する十分な団体交渉を行う機会を与えることにならないこととなるため、富士通に団体交渉上の使用者性を認め」と富士通の使用者性を明確に認めた命令でした。
本日の命令は、これに加え、持株会社FCLに対し、信州工場の労働者の使用者性を認め、JMIUとの団体交渉を誠実に行わなければならないという内容であり、画期的命令と言えます。
使用者性を認めたということは、単に「団体交渉に応じよ」ということだけでなく、経営責任、使用者責任があるとして争議の解決を求めているものといえます。

4、私たちは、これまでの全国の仲間のご支援に深く感謝しながら、今回の命令を大きな力にして、富士通、FCLの責任を追及し、企業の存続・発展をめざして、高見沢電機争議の勝利解決までたたかうことを表明するものです。

          2005年10月13    
                                      日本金属情報機器労働組合
                                      同、    長野地方本部
                                      同、   高見沢電機支部
                                      高見沢電機闘争支援共闘会議


FCLは命令にしたがって団交に応じよ
支部・支援の仲間が本社前で座り込み抗議行動


労働委員会命令に対しFCLと高見沢電機は「命令は不満であり中労委へ再審申し立てすることになる」という不誠実な対応をとっています。
支部と支援共闘は十月十七日〜十八日にかけてFCLに「救済命令を守って団体交渉に応じよ」と要請するとともに本社前で座り込みと宣伝抗議行動を行いました。あいにく雨が降り続く中での行動となりましたが、金属反合やJMIU本部・南部地協、東日本鉄工の仲間も駆けつけていただき、元気に行動しました。